太陽光と屋根

2021/10/21

横浜で屋根工事・塗装工事を主としたリフォームの花咲です。

さて今回は「太陽光と屋根」についてお話しします。

結論をいうと自分は屋根に関わっている立場の目線になりますのであまりオススメしたくはありません。
理由を幾つかあげると・・・・

①屋根の上にワザワザ重量のあるものを載せて屋根に負荷を与えて欲しくない。
②太陽光業者は太陽光には詳しいが屋根に詳しいわけではないので太陽光の脱着の際に屋根を傷つけてしまったり割ってしまっている事が多々ある。
③外装リフォームをする時に太陽光が載っている部分の事を視野に入れているのか?


といった点が挙げられます。


まず①ですが昨今屋根はどんどん軽量化が進んでいます。今まではコロニアル屋根が安価だった事もあり主流でしたが
今はコロニアル屋根の重量と比較して非常に軽量且つ長持ちする屋根をリフォームをする際に施工するケースが増えています。ここ数年、異常気象や強烈な台風により屋根に掛かる負担が大きいのでその負担を小さくするために軽量の金属屋根が増えてきています。また、屋根材によっては長い年月塗装をしなくても大丈夫なものもありますのでトータルのコストパフォーマンスを抑えれるという事もあります。
それなのに何故また屋根に負担が重量物の太陽光を載せるのでしょうか?しかも太陽光を屋根に載せるという事は少なからず屋根を傷つけてしまうリスクもあります。

②このトラブルは本当に多いです。
これもコロニアル屋根だった場合(そもそもコロニアルの中でも更に細分化され様々なコロニアル屋根があります)
一番多いのが屋根を割ってしまう事です。踏んでも大丈夫な場所、踏んだら割れそうな場所の区別が分からない業者は結構多いんです。金属屋根(ガルバやジンカリウム)の場合は太陽光の部品を取り付ける時に屋根を無理矢理曲げてしまう業者もあります。

③これが一番大きな問題です。
太陽光を載せたあと、リフォームをする時に屋根はどうしますか??

【屋根を塗装する場合】
・太陽光が載っているところだけは塗らない。
・太陽光を脱着してその部分もしっかり塗る(太陽光を1度取り外し、塗装を終えてからまた付け直す)
・そのまま太陽光を撤去してしまう。

【屋根を葺き替える、或いはカバー工法する】
・太陽光を脱着する(太陽光を1度取り外し、屋根を葺いた後にまた付け直す)
・そのまま太陽光を撤去してしまう。

恐らく選択肢はこのいずれかになりますが実はこれあまり選択肢のない選択をせざるを得なくなります。

塗装の場合、太陽光が載っている部分だけ塗らないというのは愚策になります。その部分だけ劣化したままにするという事ですから。という事は必然的に脱着して塗装か、これを機に撤去という2択になります。
葺き替えの場合も脱着か撤去の2択です。

では脱着の料金は幾らくらいかというと・・・・太陽光業者に頼むと10年くらい前に比べて金額が跳ね上がっています。太陽光の種類にもよりますがン十万も掛かります。またあるメーカーのものになると(売り出した当時、取り外す事を視野に入れてなかった作りにしたため)100万近くになります。

何故そんなに金額が跳ね上がったかというと、既に太陽光は一時期の流行ってた頃と比べ飽和状態になっているので新設する事が困難になっています。なのでどこで利益を上げるかというと既存顧客や太陽光がついているお客さんからリフォームのタイミング時に脱着するのでそこで利益を上げざるを得ない状況なのです。
これは知り合いの太陽光業者も認めていました。

【仮に太陽光が載っているお家の脱着を3人で施工した場合】
前提として自分は太陽光業者ではありませんので下の数式は憶測です。
1人当たりの人工代(人件費)を多めに考えたとして3万円にする。(個人的には2万円位が妥当かなと思ってます)
取り外し時に3人×3万=9万
再度付けた時に3人×3万=9万
普通に考えたら9万+9万で18万円

更に諸経費やちょっとした資材代を入れたとしても20万ちょっとくらい。
しかし実際はこれよりももっと掛かると思った方がいいです
つまり通常のリフォームに対して太陽光が載っているので更にそれ以上の金額が計上されるわけです。

更に上でも言ったようにある特定のメーカーの太陽光になると100万近くが計上されてしまいます。
もし貯めた電気を売電できたとしてもこのような金額になると施主さんはプラスにはならないのです。

以上を踏まえて太陽光を付ける際の参考になればと思います。
もしどうしても太陽光を付けたい場合は塗装を暫くしなくてもイイ、屋根の割れも起こらないような屋根材に変えてからの方がイイと思いますよ。
因みに弊社がお付き合いさせて頂いている太陽光業者さんは元屋根職人だった方が在籍しているので➁に関わる心配は最小限に抑えられます。必要であればご紹介も可能です。


↓こちらはメーカーから保証が得られない太陽光の付け方です。業者選びは大事ですよ。



↓こちらは業者泣かせの太陽光です。脱着費用が非常に高くなります。





 
 

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